ただの幼なじみじゃいられない!
俺が見下ろしている咲の顔は、不思議そうな感じできょとんとして首を傾げていて。
多分なんで謝られてるのかがわからないわけでは、ないんだろうけど…。
俺は言葉を続け、軽く頭を下げた。
「咲が俺の部屋に来た時____あのときは、気づいたら体が勝手に動いてて…本当ごめん。」
本当は…ヒロを忘れて欲しかったんだ。
頭ん中俺でいっぱいになって欲しかった。
ヒロと付き合ったこと、抱かれたこと、別れてからヒロに傷つけられたこと。
全部全部、俺が忘れさせたかった。
俺に夢中になって…欲しかった。
そんな自分勝手な行い…最低だよな。
「あ、あの…爽太…。」
咲の小さな手が伸びてきて、俺の頬をかすめた。