ただの幼なじみじゃいられない!
目線を斜め下に向けて、頬を染めてそんなふうに言った咲が、可愛くて。
すっげぇ可愛くてたまらなかった。
「………。」
その場に立ち尽くし、口をぽかんと開ける俺。
本当にこいつは反則だ。
…やめろよ、咲。
…そんなこと言われたら俺、自惚れるだろ…。
けど、咲のやつ…なんでかなあ〜?とか言ってのんびりした表情してやがる。
…なんでかなあって、わかんねぇのかよ…。
俺が1番知りてぇよ。
呆れを通り越して、苦笑してしまった。
そんなところも可愛いんだけど。な。
「………咲の馬鹿野郎。」
「っいた!」
なんだか俺が恥ずかしくなって、はぐらかすために咲にデコピンをかました。