ただの幼なじみじゃいられない!
俺があの頃は軽すぎたんだけど…。
つくづく、以前の自分に後悔だわ。
ただ好きでもない女と遊んでいただけだから、恋愛をよくわかってねぇガキだし。
しばらく目の前の咲を忘れて考え込んでいると…。
「おーい、爽太ー??」
咲が、俺の顔の前でぶんぶんと手を振っているのに気づいて、我に返った。
「あ、悪い。」
「あたし、教室に忘れものしちゃったんだ。だから戻るね!」
走って戻ってくるほど、大事なものを忘れたんだろうか。
ぶつかったのが俺だからいいけど…咲は危なっかしくて心配だから気をつけてほしいなあ。