ただの幼なじみじゃいられない!
家の玄関を開けると、一気にスーッとした涼しい風があたしを迎えてくれた。
お母さん、今日は家にいるんだ!
お仕事、お休みだったのかな?
冷房が効いていて涼しい。
生き返るー!
でも…喉がからっからだ。
お水飲みたい。
洗面所で手洗いうがいをした後、リビングの冷蔵庫を目指して、あたしは急いでリビングへ向かった。
ガチャッと勢いよくリビングの扉を開けると、フローリングの上に敷いてあるカーペットに座り洗濯物を畳んでいるお母さんがいた。
「ただいまっお母さん!」
「あ、咲。おかえりなさい。」
「ん…?」
リビングで洗濯物を畳んでいたお母さんのそばに置いてある大きな…旅行バッグ…?に目がいった。
どうして、旅行バッグなんか出しているんだろう。