ただの幼なじみじゃいられない!
明日は土曜日だから学校もないし、特に予定もない。
暇だなあ。
明日は1人で、家でのんびりしてようかな。
それか部屋の片付けとか、久しぶりにお菓子作りをするのもいいかも。
と、考えていたそのとき。
「そうだ咲っ、明日からお母さんたちが家を空ける間、爽太くん家にお世話になりなさいね♩」
…はい?
お母様…今なんておっしゃいました?
あたしは耳に手を当て、お母さんの方に上半身を近づけた。
「咲が来ることはもう、万里子から爽太くんに伝えあるはずだから♩」
…う、うそおおおおおおおっ!!
万里子さんは、爽太のお母さん。
爽太はお母さん似で、大きな目に長いまつ毛はお母さん譲りで…。
爽太のお母さんは性格も明るくて優しくて、すごーく美人さんで。
…って、そうじゃなくて。