ただの幼なじみじゃいられない!
そんなの、大人になった爽太に慣れれば、どうってことはない。
あたしだって、大人になってるはずなんだから。
そんなのきっと、簡単だよ。
そんなことばかり考えて、あんなに観たかったはずの恋愛映画もあまり頭に入らなかった。
おかげで、なんとなく話がわからないまま、映画は終わってしまった。
「意外とおもしろいもんだな、恋愛ものも。」
映画館を出て、爽太と2人で駅前のショッピングモールを歩く。
爽太は昨日映画にあまり興味がなさそうだったけど、意外と楽しんで観ていたみたい。
「で、でしょっ?すごいドキドキしたでしょ?」