ただの幼なじみじゃいられない!



わけのわからない胸の痛みと、ギンギラギンの日差しのせいでめまいがする。


あたしはぎゅうっと目を瞑った。



「うう…。」


「咲、とりあえず日陰いこう。な?」



爽太は、あたしの両脇に手を入れて、抱き起こしてくれた。


めまいもするけれど、しゃがみこんだ一番の原因はこの胸の痛み。


こんなに胸がちくちくすることなんて、今までなかった。


あたしは、爽太に支えられて木陰まで移動した。


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