ただの幼なじみじゃいられない!
開いている美術室の扉。
扉から頭だけをひょいと出して、こっそりのぞく。
…話してるのは、女の子数人と…爽太、だ。
女の子が円になって爽太を囲っている感じ。
なんで…爽太が女の子に囲まれているの?
まるで…色々な女の子と遊んでいた時の爽太を見ているよう。
けど、なんだかどちらかというと険悪な雰囲気だ…。
なにを、話しているのかな…?
この状況だと、爽太には話しかけられない。
耳を澄ませて、爽太たちの会話を静かに聞いた。
「______ねえ爽太くん。最近あたしたちと遊ばなくなったの、やっぱ隣のクラスの江口さんが原因なの?」
「爽太くんと江口さんって、幼なじみなんでしょ?」