ただの幼なじみじゃいられない!
「______あっ…。」
ちらりと一瞬爽太に視線を向けた。
目を見開いて、相当驚いてる様子だ。
そりゃ、そうだよね。
違うクラスのあたしが、こんなところにいるんだもん…。
爽太のその表情はまるで、やばいと感じているようで、サーッと青ざめていっているのがわかった。
「咲…今の______。」
爽太が、何か言おうとしている。
嫌だ。
______なにも聞きたくない…!!!
ばっと立ち上がって、走って爽太の横を通り過ぎた。
「咲っ!!」
爽太があたしを呼んだけど…そんなもの、無視。
ただ…広い校舎を走って走って…。
辿り着いたのは、人気の少ない中庭。