ただの幼なじみじゃいられない!



「______あっ…。」



ちらりと一瞬爽太に視線を向けた。


目を見開いて、相当驚いてる様子だ。


そりゃ、そうだよね。


違うクラスのあたしが、こんなところにいるんだもん…。


爽太のその表情はまるで、やばいと感じているようで、サーッと青ざめていっているのがわかった。




「咲…今の______。」



爽太が、何か言おうとしている。


嫌だ。


______なにも聞きたくない…!!!


ばっと立ち上がって、走って爽太の横を通り過ぎた。



「咲っ!!」



爽太があたしを呼んだけど…そんなもの、無視。


ただ…広い校舎を走って走って…。


辿り着いたのは、人気の少ない中庭。


< 232 / 267 >

この作品をシェア

pagetop