ただの幼なじみじゃいられない!
「はあっ、はあっ…」
いつの日かぶりに全力で走り、息を切らしたあたしは。
またさっきみたいに脱力し、中庭のベンチに座り込んだ。
一時は引っ込んだ涙も、滝のようにまた溢れ出る。
両手で顔を覆って、嗚咽を漏らした。
「うぅ______っ…あぁ…っ」
どうしてあたし、恋愛は上手くいかないのかな。
ヒロのときも、そう…。
あたしには、もしかしたら恋愛は向いてないのかもしれない。
特に今回の恋は…自分で想いを伝える前に、終わっちゃった…。
あっけない終わり方だったなぁ…。
もうすぐ昼休みが終わることも忘れて、あたしはただ泣いた…。