ただの幼なじみじゃいられない!



「爽太…くる、しいよ…っ」



ほっ、本当にきつく抱きしめられすぎて。


さっ酸素…が欲しい。



「咲…咲ごめんな。」


「え…?」



爽太の腕の中に閉じ込められたまま、頭上から降ってきたいきなりの謝罪にびっくりした。


爽太の胸に顔を埋めたまま、耳を澄ました。



「俺、ちゃんとお前の気持ち考えられてなかった。」


「………。」


「あんな言い方してもお前が傷つくだけだって。俺、わかってなかった…。」



あんな言い方…その言葉を聞いて、少し肩が震えた。


< 257 / 267 >

この作品をシェア

pagetop