ただの幼なじみじゃいられない!



急に名前を呼ばれて、後ろを振り向く。


俺を呼んだのは、何度か2人で遊んだことのある咲と同じクラスの女子だった。


申し訳ないが、名前は思い出せねぇ。


てか…咲の前で呼び止められるとか…最悪だ。



「あーっと〜…」


「なになに爽太?あたしのクラスまで来て。久しぶりにあたしと遊びたくなったぁ?」



咲が俺の目の前にいるのに、その女は咲に邪魔、とでもいうように、ずいずいと間に入り俺の方に近寄ってくる。


咲は、困惑した表情でそろそろと遠ざかっている気がする。


そしてお構いなしに俺の腕や肩にベタベタと触る。


俺を誘うように、自分の体を押し付けてくる女。


こいつ、ボディタッチが激しすぎる…。


俺は、お前に会いに来たわけじゃない。


うざったいけど、女にこうやってされるのも、俺の今までの行いのせいだよな…。


今更ながら、反省。


< 32 / 267 >

この作品をシェア

pagetop