ただの幼なじみじゃいられない!
お互いに手を振り、あたしが背を向け家の門を開いて中に入ろうとすると、
「あ、おい咲!」
と、爽太に呼び止められた。
爽太の方をゆっくりと振り返る。
「なぁに?」
「朝も一緒に学校行くからな!お前んち行くから、寝坊すんなよ!」
「え、ええ?」
少し赤い顔をして、大きな声でそんなふうに言った爽太。
一緒に学校行くからな…って。
まるで決定事項みたいな言い方。
なんで、命令形なの??
しかも遅刻するなよって…。
あたしこれでも、高校生になってから今まで無遅刻無早退無欠席なんだけど…。