ただの幼なじみじゃいられない!
学校に着くと、校内でもすれ違う人みんなに注目された。
だけど、爽太はさほど気にしていないようだった。
す、すごいなぁ…気にならないのかな。
あたしはこの場にいづらいのに。
スクバを抱えて爽太を見上げる。
爽太は、鼻歌を歌いながら軽快に歩いている。
楽観的だなぁ…。
「じゃ、また帰りな。」
「う、うん。またね。」
そういってあたしに背を向け右手を軽くあげて、爽太は自分のクラスに入っていった。
今日の放課後も、一緒に帰るの??
あたしも、うん。なんて頷いてしまったけど。
もう…爽太、どうしたんだろう。
…全然嫌では、ないけど。
そう考えながら、あたしも自分のクラスに入る。