ただの幼なじみじゃいられない!
「いってぇ…!誰だよ…って咲…?と佳奈…!」
佳奈の顔を見た瞬間、爽太の顔が一気に青ざめる。
…あ、そういえば爽太って、昔から佳奈のことが苦手とか言ってたっけ。
3人でよく遊んでたりしていた仲なんだけど、爽太はいつもそんなふうに言ってた。
なんでなのかは、わからないけど…。
「な、なんなんだよお前ら…。」
爽太は叩かれた背中をさすりながら、あたしたち2人を怪訝そうな表情で交互に見つめた。
「ちょっと爽太に話したいことがあってさ。耳貸してっ!」
佳奈は元気にそういって、あたしに聞こえないように爽太に耳打ちをした。
若干、爽太の耳を引っ張ったのは気のせいかな…?!
怪訝そうな表情のまま、爽太の顔が少し歪んだ。
佳奈は爽太に、なにを話すんだろう?