ただの幼なじみじゃいられない!
*爽太side*
咲とそれぞれの教室の境目でわかれたはずが、気づいたら目の前に咲がいる。
改めて咲を見ると、ああ、やっぱり今日も可愛いなあ。
けど…なんでそんなオロオロしてんだ?
フッと咲の横に視線を移すと…やけにるんるんとした様子の…佳奈がいた。
佳奈は小学校からの知り合いで、友達だけど…俺は苦手だ。
だって…。
「あんた、ようやく咲に尽くすことにしたのぉ〜?今度こそ本気で頑張んないと、また咲を誰かにとられるわよっ!咲はかわいいんだから!」
俺は、咲への気持ちを佳奈にしゃべったことがないのに、なぜか佳奈が俺の気持ちを知っている。
そして、事あるごとに咲とのことをいちいちからかってくる…。