ただの幼なじみじゃいられない!
今日の放課後、楽しみだなぁ。
放課後の予定を楽しみにしているほど、学校での1日って短く感じる。
あっという間に時間は過ぎて、すぐに放課後になった。
「あ、爽太!」
HRが終わりスクバを抱え佳奈に挨拶して教室を出ると、すでに爽太が廊下の壁にもたれかかっていた。
あたしたちのクラスより早く終わったんだ、待っててくれたんだろうな。
爽太はあたしの呼び声に気づいて、制服のポケットに手を突っ込んだまま背筋を伸ばし、壁から離れた。
「よ。」
爽太と遊ぶなんて、いつぶりだろう?
久しぶりで、なんだかあたし、ワクワクしてる。
「行くか。」
「うん!」
あたしは、歩き出す爽太の半歩後ろをついていった。