ただの幼なじみじゃいられない!
バスを出ると、あたしはぐーっと伸びをした。
目の前のショッピングモールは、新しいのでとても綺麗だ。
「着いた〜!」
「でっかいな〜。この辺で1番敷地が広いショッピングモールだもんな。」
「ほんとおっきいね!早く行こ、爽太!」
ノリノリのあたしは爽太の腕を引っ張って、ショッピングモール内に入る。
わあ、オープンしたばっかりだからか、ひ、人がいっぱいだ…。
小さい子を連れたママさんやあたしたちと同じ学生で溢れかえっている。
あたしはショッピングモールの入り口で、その光景をぽかんと見つめた。
「わあ、平日でもこの人だかり…。」
「おまえ、紛れんなよ?チビだからすぐ人の波にのまれるだろ。」