私の思い~きっかけとタイミング~
とても浮かない顔をする井上さん。
「それなら嫌われてもしょうがないよな…。」
井上さんの表情は段々と落ち込んでいく。
私はそんな井上さんに話しかけた。
「聞いてみないと分からない事ってあるんですね。」
そんな私の言葉にハッとした様な井上さん。
「そうなんだよ。新田さんは分かってくれる?」
少し浮上したみたいだ。
「こないだ別の人と話していて思ったんです。普段不思議に思っていても、聞いてみれば何でもないって思う事もあるんだなって。」
私はその時の会話を思い出して微笑んだ。
「今日の新田さんは、いつもと違うね。」
そう言われて不思議に思い、井上さんを見る。
「いつもは俺が近づくと、顔がこわばって明らかに近寄ってほしくないローラを出すだろう?」
私は苦笑いをした。