私の思い~きっかけとタイミング~
だから営業でも大きな契約を取って来れるのかもしれない。

私の井上さんに対する印象が少しずつ変わっていく。

私の印象ではもっとクールな感じの人かと思っていた。

案外、喜怒哀楽が分かりやすい人かもしれない。

公園の案内看板の前で立ち止まる。

「どの辺に行きたい?」

ニッコリと笑う井上さん。

私はそう聞かれ、看板をじっと見る。

どうしよう。

行きたいエリアが多すぎる。

私の落ち着かない様子を見た井上さんは、笑いながら言う。

「動物園にしない?」

「はい、そうですね。行きたい所がいっぱいで困ります。」

私は井上さんを見上げる。

井上さんはそんな私に頷くと、看板の動物エリアを指さす。

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