私の思い~きっかけとタイミング~
恵太side
「今の方はどなたなんですか?」

一緒に居た津田は不思議そうに俺の顔を見る。

そんな声など俺には届かない。

彼女が去って行った姿をただ茫然と眺めているだけだった。

「森崎先生!」

そう大きな声で呼ぶ津田は俺の腕を引っ張る。

ハッと我に返って、津田の方を見た。

「どうしたんですか?」

あまりの俺の姿にびっくりしているようだ。

「…元カノですか?」

津田は恐る恐る聞いてくる。

「だって相手の人は彼氏と一緒でしたよね?」

俺は動揺した。

まさかこんな所で鉢合わせするなんて…。

こっちは女連れ。
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