私の思い~きっかけとタイミング~

しばらくドアに向かってぶつぶつ言っていたようだ。

隣に住んでいる人が声をかけてくれた。

「大丈夫ですか?」

隣の人に顔を覚えてもらっていたようで、不審者扱いを受けなかっただけ助かった。

「すいません。考え事をしてまして。」

そう俺は言うと、その人に頭を下げて、そそくさと家の中に入る。

そしてリビングのソファになだれ込んだ。

ダメージが大きすぎる。

でもそこで俺はふっと思う。

俺が何をしたっていうんだ?

病院で指導をしている部下と、同じ病院の人の結婚式のプレゼントをあそこに買いに行っただけだ。

何もこちらがびくびくする事はないじゃないか…。

思わず腕を組んで考える。

どうして俺は彼女にこんなに罪悪感を感じているんだ?
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