私の思い~きっかけとタイミング~
美紗side
井上さんは本当にそのまま私を家に送ってくれた。

「また明日会社で会う頃には、いつもの新田さんに戻っていてね。」

そんな優しい言葉を置いて、井上さんは帰って行った。

本当に申し訳なくて、私は鞄を投げ出すとその場にへたりこんだ。

どうしちゃったんだろう。

楽しいお出かけとなる所を、私がすべてぶち壊してしまった。

私はぼんやりと天井を見る。

そうか。

私はこないだの森崎先生からの電話で、何かが始まるんじゃないかと勘違いしていたのだ。

だから女の人と居た森崎先生を見て、面白くなかったのだ。

しかも山本先生の言っていた話が見事に合致した。

とても裏切られた気分。

あほらしい…。

私は肩をすくめた。

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