私の思い~きっかけとタイミング~
私は頭を下げると、井上さんの事を話し始めた。

会社の上司にお付き合いを申し込まれている事。

それにはまだ返事をしていないので、この状態でのお見合いは考えられない事。

「美紗ちゃんはその人の事はどう思っているの?」

山本先生はニコニコしながら聞いてくる。

本当はそろそろこの話は切り上げたい。

「ねえ、お見合いを断るにはそれなりの理由が聞きたいわ。」

奥様も興味津々。

「…まだよく分からないんです。」

本当にこれしか言えない。

「ねえ、美紗ちゃん。すぐにOKの返事が出来ないって言うのは、どれだけ時間をかけたって一緒って事じゃないのかな。」

なかなか山本先生は鋭い所を突いてくる。

「告白された時、どう感じたの?」

奥様が聞いてくる。

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