私の思い~きっかけとタイミング~
月曜日でとても忙しいはずなのに、私は何だかもたついていた。

お蔭でいつもなら午前中で終わらせる先週分のタイムカードのチェックが午後へ持ち越しとなってしまった。

「美紗ちゃん、お昼よ。」

綾子さんが、声をかけてくれた。

「そんなに怖い顔で仕事はしたらダメよ。おかげで美紗ちゃんに話しかけにくいみたいで、私は午前中大忙しだったのよ。」

いつものようにふんわりと笑う綾子さん。

「すいません。私、そんな怖い顔していましたか?」

私は恐る恐る綾子さんを見る。

「うんうん、私が見た中で一番怖い顔した美紗ちゃんだった。」

綾子さんは思いきり顔をしかめて、私を睨む。

その顔を見て、思わず私は吹き出してしまった。

その様子を見て、声を出して笑う綾子さん。

「やっと、美紗ちゃんが笑った。」

「あっ…。」

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