私の思い~きっかけとタイミング~
笑いながらそう答えた私の顔を、綾子さんはマジマジと見ている。

「今日の美紗ちゃん、いつもと違う顔してる。」

ん?

「何かね、スッキリしてる。」

そう言ってふんわり笑う綾子さん。

「そうですかね。」

私は少しとぼける。

「今晩楽しみだわ。」

そこで綾子さんは仕事モードに入った。

いつもながらこの切り替えは凄い。

そう言えば今日は井上さんと顔を合わせていないな。

私は不意にそう思い、パソコンの個人予定表を確認した。

井上さんは、今日から一週間出張のようだ。

本社行きになっている。

ちょっとホッとしている自分に、軽い驚きを感じる。

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