私の思い~きっかけとタイミング~
もう一人は…。
あれ、この声…。
私はキッチンから顔を上げた。
その瞬間リビングに入って来たのは…。
綾子さんに促されて、一登さんと…恵太さんが入って来たのだ。
「お邪魔します…、あれ…、美紗?」
先に気が付いて驚いている私の顔を見て、恵太さんが声を上げる。
「何?美紗ちゃんと恵太は知り合いなの?」
一登さんは私達の顔を交互に見ながら、やはり驚いている。
そして綾子さんも…。
そう言えば一登さんは恵太さんと同じ総合病院で薬剤師をしていた。
二人とも私と歳が同じという事は、同級生という事になる。
先に我に返ったのは恵太さん。
「俺達、昨日から付き合いだしたんだ…。」
恥ずかしそうに笑いながら、恵太さんは私を見る。