私の思い~きっかけとタイミング~
「そうなの?」

てっきり私も自宅に帰ると思っていたらしい恵太さん。

「でも今日は恵太君に譲る。」

きっぱりと言う綾子さん。

こらこら、勝手に何を言ってくれるんですか。

「もう聞きたい事も聞いちゃったしね。」

その横で一登さんが言う。

「もっと二人の時間を持つ必要があるんじゃない?」

それは私もうすうす感じていた。

やっぱり恵太さんの事をもっと知らなきゃいけないような気がした。

私には恵太さんとの未来はまだ見えない。

あまりにも情報不足だからだ。

「俺はそうしてもらうと…。」

恵太さんは私の顔に自分の顔を近づけた。

「とっても嬉しいんだけど。でも美紗のしたいようにしたらいい。」

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