私の思い~きっかけとタイミング~
ああ、びっくりした。

からかうような恵太さんの顔。

私は精一杯、恵太さんを睨む。

「どうする?美紗ちゃん。」

同じような顔をして綾子さんも言って来た。

「うそ。美紗に良い人のふりをしてもしょうがない。」

恵太さんはぐっと私の腕を掴んだ。

「一登、奥さん、今日はありがとうございました。美紗と帰ります。」

綾子さんはクスリと笑うと、私の荷物を恵太さんに渡した。

「恵太君、美紗ちゃんをよろしくね。」

「美紗ちゃんを泣かせたら、お前なんてもう連れじゃないからな。」

なかなか過激な事を言う一登さん。

「大丈夫だ。俺は美紗にメロメロだからな。」

「恵太さん…。」

一登さんと綾子さんの前でなんて恥ずかしい事を言ってくれるんだ。

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