私の思い~きっかけとタイミング~
「さっ、恵太さんもシー…。」

私はそこで言葉がとぎれてしまった。

恵太さんに口を塞がれてしまったから。

いつの間にこんなに恵太さんは身を乗り出していたのだろう。

思いがけない出来事に、私はびっくりして目を丸くした。

でも…、次第にゆっくりと目を閉じていく。

恵太さんを感じたくて。

恵太さんは私の下唇を吸ってくる。

何とも言えない刺激が身体を駆け巡る。

キスってこんなに感じるんだったっけ…。

井上さんにされた強引なキスは今考えると驚きだけだった。

その前は…。

もう覚えていない。

「美紗…。」

一旦恵太さんが唇を離した。

< 203 / 382 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop