私の思い~きっかけとタイミング~
「お疲れ様でした。」
私はニッコリと恵太さんが降りるのを待つ。
とても不機嫌そうな恵太さん。
こんな顔を見るのは初めてかもしれない。
私、何か悪い事したのかな。
「…このまま帰るつもり?」
車を運転しながら、私がわざと考えないようにしていた事だ。
このまま恵太さんを送って行って、どうなるのだろう。
そんな事を思っていた。
「でも今日は恵太君に譲る。」
そう言った綾子さんの言葉がよみがえる。
これはどう解釈したらいいんだろう。
すると恵太さんは、はぁ~と溜息をついた。
「何もしないから、今日は泊まっていけ。」
急にぶっきらぼうになった恵太さんの言葉。