私の思い～きっかけとタイミング～

それにしても…。

一人の女に執着している俺。

こんな俺の話を聞いたら、きっと一登は笑うだろう。

あいつは遊んでいた時の俺の事をよく知っているから。

俺が一登の車に乗りこんだら、一登は言った。

「綾子にちょっと電話する。」

ちょうど車を止めた為だろう。

こいつは奥さんの綾子さんにデレデレだ。

ちゃんと俺と出掛ける事を報告するのだろう。

俺は助手席で目をつぶる。

美紗の事を考える。

もっともっと近づくのはどうしたらいいんだ？

今までの女には考えた事もなかった。

「おい、今日は俺の家に行くぞ。」

一登のそんな言葉に俺は我に返った。