私の思い~きっかけとタイミング~
美紗side
「美紗ちゃん、おはよう。」

綾子さんニコニコしながら、デスクで手を振っている。

「昨日はお邪魔しました。」

私はぺこりと頭を下げる。

「美紗ちゃん、こちらこそごちそう様でした。ところで昨日は恵太君のうちにお泊りしたの?」

ああ、その嬉しそうな顔。

聞きたくて聞きたくてうずうずしてますよね。

「まあ…。」

私は曖昧に頷く。

「その割には、睡眠十分って感じね。」

綾子さんのそんなセリフにぎくりとする。

「新田さん。」

その時、結婚の決まったあの営業さんがやって来た。

「今日は会社の戻りが遅くなるので、朝一番で書類を持ってきました。」

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