私の思い~きっかけとタイミング~
私達は恵太のマンションに入った。
車を降りてからはずっと無言だけど、私の左手はしっかり恵太に握られていた。
部屋に入ると、恵太は運んでくれた私の荷物を置いた。
そして私をソファに座らせ、その隣に座る。
「ごめん、美紗。」
恵太は私の顔を見た。
私も恵太を見つめる。
「でも嬉しかった。」
不思議そうな顔をする私に、恵太は言う。
「俺の事好きで好きでたまらなかったんだ…。」
恵太は嬉しくてどうしようもないと言う様に、ニヤニヤしている。
私はさっきの事を思いだして、顔が赤くなる。
すると恵太は私の両手をそれぞれの手で握った。
「美紗の気持ちが聞けて良かった。俺も美紗が好きで好きでたまらない。
でも、それは俺だけかと思っていた。」