私の思い~きっかけとタイミング~
少し驚いたような顔をする綾子さん。
「でも元々のかかりつけの病院にも結果報告は行かなくちゃいけないので、今日は病院の終了時間ぎりぎりに飛び込もうかと思ってます。」
「そうか。お互い病院なんて嫌だね。」
綾子さんは微妙な表情をした。
「でも結子ちゃんの調子、良くなっていると良いですね。」
私は綾子さんの家にも結構お呼ばれするので、娘さんの結子ちゃんの事は良く知っている。
「帰ったらケロッとしてて、病院に行く必要がないと良いんだけどね。」
綾子さんは溜息をつく。
多分そうならない予感を綾子さんは感じているのだろう。
「綾子さんは仕事に家事に育児、大変ですね。」
改めて私はそう言った。
「結子はだいぶ手が掛からなくなってきたんだけどね。旦那がね…。」
綾子さんはいつものようにふわりと笑う。
綾子さんの旦那様は薬剤師さん。