私の思い~きっかけとタイミング~

「絶対恵太ってモテるよね?」

それが思いきり恵太の癇に障ったらしい。

怒ったような素振りを見せて、私から離れていく恵太。

私はそれをじっと見つめる。

またやってしまったみたい。

ダメだな、私。

でもやっぱりこういう時どうやって恵太に話しかけたらいいのか分からない。

「私、買い物に行ってくる。近くにスーパーあったよね。」

私はそう言いながら、財布を持って玄関へ行こうとする。

少し頭を冷やすにはちょうどいい。

その瞬間だった。

恵太は慌てて私を追いかけると、腕を掴む。

「逃げるな、美紗。」

そして私を胸におさめた。

「買い物に行くだけだよ?」
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