私の思い～きっかけとタイミング～
綾子さんやっぱりふんわり笑う。

まだまだその予定は私にはありません、残念ながら。

私は心の中で返事した。

「そう言えば、井上さんとはどうなっているの？」

何気なく綾子さんは聞いてくる。

「井上さん？」

私は綾子さんに苦笑いをする。

井上さんは、一応総務の課長。

でも営業課長と兼務しているので、実質は総務にほとんどタッチしていない。

私より3歳年上だ。

その年で営業課長になっただけあって、成績はトップでやり手だ。

穏やかなその性格ときれいな容姿も手伝って、会社でも女の子の人気ナンバーワンだ。

そんな井上さんが、綾子さんを通じて最近私にちょっかいを掛けてくる。

「絶対井上さんは、美紗ちゃんの事を気に入っていると思うんだけどな。」

綾子さんも興味津々の顔だ。
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