私の思い~きっかけとタイミング~
そして手早く皿を片付けると私の方へ歩いてきた。

「美紗が頑張り過ぎて一緒に暮らすのが嫌になってしまうと、俺は困る。二人でこういう事も分担していこう。俺だって出来る事はある。」

そして私を抱きしめた。

「…絶対美紗を失いたくないから…。」

寂しそうに恵太は笑う。

「大丈夫。恵太から離れたりしないから。」

私は恵太に微笑んだ。

荷物を車に積んで、二人で恵太の家に戻った。

一足先に恵太のマンションに入った私は、玄関の前で人影を見つけた。

「あっ、森崎さんに用事ですか?もうすぐここに戻ってきますけど…。」

私はその女性に話しかけた。

「いえ…、あなたは確か…。」

そう言った女性に私は見覚えがある。

間違いない、ショッピングセンターで恵太の隣にいた可愛い女の子だ。

すると後ろからやって来た恵太が声をかけて来た。
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