私の思い~きっかけとタイミング~
すがるような目で津田は言う。
かなり混乱しているようだ。
「俺はもう美紗にプロポーズをして、それを受け入れてもらった。だから…。」
津田の目から涙があふれた。
するとそこでチャイムが鳴った。
美紗が帰って来たんだろうか。
いや、まだ早い。
そう考えながら、俺は津田を一度見た後、玄関へ向かった。
「おう。」
そこには一登がいた。
「今、美紗が家に一度戻っている。ちょっと待ってくれないか?」
そう言いながら俺は部屋の中を、津田を伺った。
「分かった。綾子が車で待っているんだけど…。」
そう言いながら一登はいつものようにずかずかと家の中に上がって来た。