私の思い~きっかけとタイミング~
美紗の声が大きくなる。
「俺はそんなに待てない。」
「はあ?」
美紗の声はますます大きくなる。
奥さんが人差し指を自分の口に当てる。
「美紗ちゃん、声が大きい。」
美紗は黙り込んだ。
まずい、こういう時の美紗は手ごわい。
だんだんそれが分かったきた。
俺の小さな進歩だ。
「恵太は私をだましたの?」
何でそこまで話が飛躍するんだ?
「違うだろう。俺は早く美紗と結婚したいだけ。一緒に居たいだけだ。」
どうして分かってくれないんだ。
そういう気持ちを込めて言った言葉。