私の思い~きっかけとタイミング~
こういう時は泣いてすがるんだろうか。

それともこの部屋を飛び出してしまうんだろうか。

そんな事を考えながら、私の身体は震えるだけ。

とても動く事なんて出来ない状態。

「俺は美紗と居るとすごく幸せなのに、美紗はそうじゃないの?」

私の身体はさらにがたがたと震える。

私は自分の顔を手で覆った。

何か恵太に言わなきゃ。

でも何も言葉が出て来ない…。

すると恵太が私を包み込んだ。

「俺は美紗を離したくない。やっと…やっと手に入れたんだぞ。」

恵太の腕の力が強くなる。

「恵太…。」

私はやっと声を出す事が出来た。

「私も恵太と離れたくない。」

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