私の思い~きっかけとタイミング~
あっという間にお昼の時間。

井上さんがこちらを伺っている。

「美紗ちゃん、行ってらっしゃい。」

綾子さんがタイミングよく送り出してくれる。

私は綾子さんに手を振り、井上さんに近づいて行った。

「お待たせしました。」

「いつもの和食店で良いかな?」

ニッコリと井上さんが笑う。

他の女子社員の視線を受けつつ、私達は会社から出た。

店に入って、注文を終える。

「さて…。」

井上さんは私の方を向き直った。

「今の新田さんは少しも幸せそうに感じないんだけど、どうしたのかな?」

聞きにくい事を初めからズバッと聞いてきた井上さん。

私はどこからどのように話そうか迷った。

< 350 / 382 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop