私の思い～きっかけとタイミング～

津田さんはポッと顔を赤らめた。

「その人は私の事だけを見てくれるような気がしたんです。」

そして可愛く笑う。

悔しいくらい女の子の顔。

「もう一人いらっしゃったあの女の方にお礼を言ってもらえませんか？あの方の言った言葉の意味を身をもって理解しましたって。」

身体の中から湧き出てくるような津田さんの幸せオーラ。

こんな事もあるんだなって私は嬉しくなる。

「でもですね、その事をまだ森崎先生に報告出来てないんですよ。」

いつも職場で顔を合わせているはずなのに何故？

私の不思議そうな顔を見て津田さんは続けた。

「森崎先生の様子がおかしいんです。大げさに言えば、この世の終わりが来たかのような顔をしています。聞いたんですけど…、あれから会われてないんですか？森崎先生と。」

私はゆっくりと頷く。

「何か恵太の事を信じたいのに信じきれない自分に気が付いて…。」