私の思い~きっかけとタイミング~
次の日の朝、やっぱりいつもの所で、いつもの車とすれ違いながらの通勤。

時には譲って頭を下げられ、時には譲られてにこやかに頭を下げる。

相手から私の顔の表情までが見えているとは思っていない。

けれど動く気配は伝わっているだろう。

そのタイミングでクラクションで返してくれる人も居る。

今日はオレンジの車もいつもの所で遭遇した。

ミラーが邪魔になりそうなくらいすれすれの所ですれ違ったため、少し運転している人の顔が見えた。

ふ~ん。

やっぱり男の人じゃない。

思った通り、雰囲気は私と同じくらいの年齢みたい。

自分の思っていた事が確信に変わた。

その割には運転に余裕がない人だな。

そんな感じを抱いていると、向こうもこちらを見ているようだ。

向こうは冷ややかな無表情の顔をしているのが分かった。

「男ならスマートに道ぐらい譲ってくれたらいいのに。」
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