私の思い~きっかけとタイミング~
恵太side
やっぱり今日の今日で、連絡は来ないか…。

俺はあの紙飛行機を彼女の車に投げ入れてから、一日そわそわしていた。

何度スマホを確認したんだろう。

少しでも時間が空くと、自分の医局に置いてあるスマホを確かめた。

同僚に何の報告を待っているんだと茶化されながら。

CTの受付の横の椅子を見ると思い出す。

彼女の微笑んだような寝顔を。

俺はあの時から絶対におかしい。

何故かそれをしっかり自覚している。

「相手にも認知してもらってないのに…。」

何となくへこんでいる俺。

「森崎先生。」

俺はその声に振り返る。

CT技師、津田美幸だ。

彼女は2年目のまだまだ新米だ。
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