私の思い~きっかけとタイミング~
美紗side
「おはよう。昨日はごめんね。」

今朝は入口の所で綾子さんとばったり会った。

来る道であのオレンジの車と遭遇しないかドキドキしていたが、今日は見かけなかった。

ホッとしている自分と、ちょっと残念な自分が入り混じる。

会ったら確かめたかったんだけどな。

「結子ちゃんはどうですか?」

私は心配そうに綾子さんに聞いた。

「もう一日休ませた。ちょうど旦那が休みだから大丈夫。」

綾子さんはふんわり笑う。

「だから今日も定時で帰らせてもらうね。」

そう言う綾子さんに私はニッコリと頷いた。

今日は綾子さんもそろったからか、人の出入りが激しい。

物品の注文やら、有給休暇の申請やら…。

黙々と仕事をこなしていると、もうお昼だ。

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