私の思い~きっかけとタイミング~
相性はいいと思う。

「良いよ。何か急ぎの用件が入ったら、私が引き受けるから。」

またいつものように綾子さんはふんわりと笑った。

その言葉に甘えて、定時に綾子さんに声をかけて退社する。

いつも風邪を引くと行く近所の山本内科に寄った。

「あれ、美紗ちゃん。どうしたの?」

小さい時から見てもらっている年配の山本先生。

ちょうどお父さんの年代かな。

しっかり顔も覚えてもらっている。

今も熱が高いのにどうしても会社に出なくてはいけない時など、無理を承知で点滴などをお願いしている。

「レントゲンで引っかかったのか。」

私の話を聞きながら、山本先生はカルテに何か書き込んでいる。

「なあ、美紗ちゃん。多分うちの病院でレントゲンを撮っても、あんまりはっきりしないと思うんだ。」

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