私の思い~きっかけとタイミング~
翌朝。

そわそわしながら病院へ行く準備を始める。

でもそんな警戒している相手に何て声を掛けたらいいんだろう。

ドライヤーで髪の毛を整える手が時々止まる。

まるで初恋をしている高校生みたいじゃないか。

じっと鏡を見る。

そこにはいい大人である32歳の俺が映っている。

これまで俺は女に不自由をしたことはない。

でも彼女は…。

自分から欲しいと思った女は、初めてだ。

「やっぱり今日は強引に行こう。」

俺はそうつぶやくと、そそくさと着替えた。

いつもの時間に家を出ないと、いつもの所で遭遇出来ない。

こんな日は気持ちがはやって早く準備が整ってしまい、時間が過ぎるのが遅く感じる。

「よし。」
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