私の思い~きっかけとタイミング~
「えっ?」

「それだけレントゲンは鮮明じゃないって事。だから今から総合病院に行っておいでよ。電話しておくから、胸部のCTを撮って、ちゃんと確認した方が良いと思う。」

思いがけない展開に私はびっくりした。

「そんなに大ごとなんですか?」

私は恐る恐る先生に聞いた。

「そんなに驚かなくてもいいよ。一度間違って影が映ると、またレントゲンで影が映ってしまう事がよくあるんだ。それなら絶対CTが良いよ。」

でも今からって?

総合病院ならこんな時間では診察はしてくれないはず。

「ちょっと待ってね。」

そう言って私の目の前で電話を掛ける先生。

「おう、一人CTを撮ってほしい患者さんが居るんだ。うん、胸部だ。健康診断で影が映ったらしい。…そうか、じゃあ今からそっちへ向かわせるから頼むよ。患者の名前は…。」

私は電話でやり取りをする先生を眺めていた。

「そう言う事だ、美紗ちゃん。」
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