ぼくとあなた
覚悟はしていたけれど、日々胸をしめつけられる。
貴女は言った。
私が死んでも、あなたは死んではいけないわ。
どうしてわかったんだい?
あなたのことだもの。
何でもわかるわ。
君のいない世界は僕には灰色に見える。
そんな暗い世界では生きていても死んでるのと同じだ。
それなら君と共に終止符をうちたい。
そんなのは絶対にダメ。
あなたには、私の見れなかった景色を見てほしい。
そして私に教えて?
入れ歯じゃなきゃ、会いに来ても追い返してやるんだから。
そして力なくフッと笑う。
そこにはかつての笑顔はなく、儚さだけがあった。